売却 ガイド

台湾の不動産譲渡益課税:旧制度と新制度のどちらが適用されるか

2016年1月1日より前に取得した不動産は旧制度の財産交易所得税、それ以降は新制度の房地合一税。決め手は取得日です。相続・贈与の扱いも解説します。

更新 6 分で読めます中国語版ガイドをもとに作成

台湾で不動産を売却するとき、旧制度の財産交易所得税(財產交易所得稅)を払うのか、新制度の房地合一税(房地合一稅、土地建物一体課税)を払うのか。これは売却した時期ではなく、取得した時期で決まります。この一つの日付で、まったく異なる2つの税制のどちらに入るかが決まり、税額が数倍違うこともあります。

最も混乱しやすいのが相続や贈与で取得した不動産です。相続の場合は被相続人がもともと取得した日までさかのぼりますが、通常の贈与(配偶者間以外)では受け取った日を基準にします。このガイドでは、判定方法、2つの計算方法、相続と贈与のケースを説明します。すでに新制度に該当するとわかっている方は房地合一税へお進みください。お問い合わせページから数字をお送りいただければ、担当者が試算します。内容は財政部の制度説明に基づき、2026年7月に確認しました。

判定基準は取得日だけ

購入、相続、贈与のいずれで手に入れた場合も、ルールは一つです。2016年1月1日より前に取得していれば旧制度の財産交易所得税、2016年1月1日以降に取得していれば新制度の房地合一税2.0が適用されます。「取得日」とは、購入なら所有権移転登記の日、相続なら相続登記の日、贈与なら贈与登記の日で、いずれも地政事務所での登記日です。契約日や支払日ではありません。

当社の見解: 「2026年に売るものはすべて新制度」と思い込んでいるお客様は少なくありません。そうではありません。2015年以前に購入した住宅を2026年に売却する場合は、今も旧制度で、その年の総合所得税の申告に含めて申告します。ここを間違えると、申告方法、担当の税務署、源泉徴収のルールがすべて変わってしまいます。

旧制度:財産交易所得税

2015年12月31日以前に取得した建物には、所得税法第14条第1項第7類が適用されます。実際の売却価格から取得原価と必要経費を差し引いた利益を、その年の総合所得に加えます。つまり利益が給与などの所得に上乗せされ、最高40%に達する累進税率で課税されます。課税されるのは建物部分だけで、土地はすでに土地増値税(土地增值稅)を負担しているため所得税は非課税です。

取得原価の記録がない場合は財政部の基準で利益を推計

実際の売却価格や取得原価を証明できない場合、税務署は財政部が毎年定める建物売却利益の推計基準を適用します。

  • 高額基準を超える場合(台北市は総額NT$60,000,000または1坪あたりNT$1,200,000、新北市はNT$40,000,000またはNT$750,000/坪、台中市などその他の直轄市と新竹はNT$30,000,000またはNT$500,000/坪、その他の地域はNT$22,000,000またはNT$350,000/坪):建物の課税評価額と土地の評価額の合計に対する建物評価額の比率から価格のうち建物部分を算出し、その20%を利益とします。坪(ピン、約3.3㎡)は台湾の標準的な面積単位です。
  • 基準以下の場合: 建物の課税評価額に、各地区の国税局が公表する一定の比率を掛けたものが利益になります。比率は地区ごとに異なり、毎年見直されます。

新制度:房地合一税2.0

2016年1月1日以降に取得し、2021年7月1日以降に売却した不動産は2.0の対象です。建物と土地の利益を実際の売却価格に基づいて合わせて計算し、所得税の申告には加えず分離課税されます。税率は保有期間に応じて45%から15%まで下がり、要件を満たす自住者には10%の税率とNT$4,000,000の非課税枠があります。

当社の見解: 新制度は最高45%と厳しく見えますが、分離課税なので給与の税率区分を押し上げることはなく、控除できる費用も明確で、自住者向けの優遇もあります。旧制度には自住者向けの優遇がまったくありません。

外国籍の方へ: 新制度の自住優遇は戸籍(戶籍)の有無が要件になりますが、外国籍のオーナーの多くは戸籍を持っていません。保有期間に応じた税率が適用される前提で考え、居住資格が申告にどう影響するかは当社にご確認ください。

相続と贈与:ルールが逆になる

多くの方が間違えるのがここです。相続と贈与は扱いが異なります。相続した不動産は、被相続人がもともと取得した日で税制が決まります。通常の贈与(配偶者間以外)は、贈与登記の日、つまり受け取った日で税制が決まり、贈与者の購入日にはさかのぼりません。

相続の例: 父が2010年に住宅を購入し、息子が2026年に相続して2027年に売却します。父の取得日は2010年で2016年1月1日より前なので、売却は旧制度です。仮に父の購入が2018年であれば新制度となり、保有期間は相続時からやり直すのではなく、父の保有年数も含めて計算します。

贈与の例(逆のケース): 同じく父が2010年に購入し、2026年に息子へ贈与、息子が2027年に売却します。息子の取得日は2026年の贈与登記日で2016年1月1日以降なので新制度が適用され、保有期間は2026年からのわずか約1年、つまり45%の税率になります。父の保有年数は一切算入されません。

唯一の例外は配偶者間の贈与で、取得日と保有期間は配偶者がもともと取得した日にさかのぼり、相続のルールに近い扱いになります。相続した不動産の取得原価、遺産税、相続人間の持分については、相続した不動産の売却不動産の贈与税で扱っています。

3つのケース:同じNT$3,000,000の利益

ケース1:旧制度、自住でない、取得原価の記録なし。 2012年購入、2026年売却、建物の課税評価額NT$2,000,000、地区の比率40%。推計利益=NT$2,000,000×40%=NT$800,000を所得税に加算し、限界税率20%なら約NT$160,000(税率区分により異なります)。

ケース2:新制度、保有5年未満、自住でない。 2022年購入、2026年売却、保有約4年、課税対象の利益NT$3,000,000に35%=NT$1,050,000。

ケース3:新制度、要件を満たす自住者。 同じNT$3,000,000の利益がNT$4,000,000の非課税枠に収まるため、税額はゼロです。

2つの制度は課税の基礎が違います。旧制度は推計比率で建物だけに課税し、新制度は実際の価格で建物と土地に課税しますが、非課税枠によって自住者の税額がゼロになることもあります。ご自身の数字で計算してみてください。

簡単なセルフチェック

専門家に相談する前に、3つの問いに答えてください。その不動産はいつ取得したか(ご自身、または被相続人・贈与者が)、購入契約書や取得原価の領収書は残っているか、自住の要件を満たしているか。この答えがあれば、地政士(代書、名義変更を担う国家資格者)や会計士がすぐに状況を確認できます。署名の前に、履約保証(エスクロー)の手配と費用の全体像も確認しておきましょう。履約保証(エスクロー)の解説売買にかかる費用をご覧ください。

よくある質問

どちらの税が適用されるかは、どうすればわかりますか?

取得日だけが基準です。2016年1月1日より前なら旧制度の財産交易所得税、それ以降なら新制度の房地合一税2.0です。日付は登記日であり、契約日や売却日ではありません。

相続した住宅では、誰の取得日が基準になりますか?

相続登記の日ではなく、被相続人がもともと取得した日です。新制度では被相続人の保有期間がご自身の保有期間に加算されます。通常の贈与は贈与登記日を基準とし、さかのぼりません。配偶者間の贈与だけが配偶者の取得日にさかのぼります。

旧制度で取得原価の記録がない場合はどうなりますか?

財政部が毎年定める基準が適用されます。高額基準を超える場合は価格のうち建物部分の20%、基準以下の場合は建物の課税評価額に地区の比率(毎年変わります)を掛けた額です。

旧制度では土地に課税されますか?

されません。課税されるのは建物部分だけで、土地の値上がり益はすでに土地増値税で課税されているため非課税です。

旧制度に自住者向けの優遇はありますか?

ありません。NT$4,000,000の非課税枠と10%の税率は新制度だけのもので、3つの要件を満たす売主が対象です。旧制度は推計または実額による計算しかありません。

自分にはどちらの制度が有利ですか?

選ぶことはできません。取得日で決まっています。やるべきことは、自分がどちらの制度に該当するかを確認し、そのルールをうまく使うことです。新制度なら自住優遇を申請し、旧制度なら取得原価の記録を残して実額で申告しましょう。

まとめ

旧制度か新制度かは選択ではなく、取得日によってすでに決まっています。日付を確認し、必要な記録をそろえて、正しいルールで申告してください。相続なら一世代さかのぼって元の購入日を、通常の贈与なら受け取った日を使います。ご自身のケースを確認したい方はお問い合わせください。

出典: 「財交稅vs房地合一稅|取得日判稅制」 (fshouse.com.tw)を外国人読者向けに再構成。規則と数値は原文のとおりです。個別のケースは地政士にご確認ください。

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