台湾で相続した住宅は、いつから売れるのでしょうか。相続登記が完了し、遺産税を納めればすぐに売却できます。法律上の待機期間はありません。相続人が気にすべきなのは別の点です。すぐ売ると45%の税金がかかるのか、被相続人の保有年数は通算されるのか、NT$4,000,000の自用住宅非課税枠は使えるのか。本ガイドでは売却の時期と房地合一税(不動産譲渡所得税)を解説します。登記の手順は相続登記をご覧ください。内容は2026年7月時点の現行2.0制度に基づきます。
いつ売れるか:2つの期限、待機期間なし
| 期限 | ルール | 過ぎた場合 |
|---|---|---|
| 相続登記 | 死亡から6か月以内に地政事務所で | 登記費を基準とする過料、遅れるほど増額 |
| 遺産税 | 死亡から6か月以内に申告(3か月の延長可) | 納付するまで移転できず、したがって売却もできない |
当社の見解: お財布に影響するのは、売れるかどうかではなく、いつ売るかです。税率は保有期間に応じて45%から15%まで下がり、相続人は被相続人の年数を通算できます。2023年の財政部解釈により、数世代にわたる通算も認められています。まず遺産税を済ませ、それから時期を考えましょう。
なぜ税金が重くなりがちなのか
問題は取得費です。相続人の取得費は、相続時の家屋評定現在価値と公告土地現在価値の合計で、どちらも時価よりはるかに低いため、売却すると帳簿上の利益が大きくなります。例:両親がNT$5,000,000で購入し、あなたがNT$20,000,000で売却、評価額の合計はNT$3,000,000だけだとします。帳簿上の利益 = NT$20,000,000 − NT$3,000,000 = NT$17,000,000。45%なら税額は莫大です。まず保有期間を確定し、そのうえで売却時期を選んでください。
旧制度か新制度か:被相続人の取得日で決まる
適用制度は、あなたが相続した時期ではなく、被相続人が不動産を取得した日(移転登記日)で決まります。
| 被相続人の取得日 | 制度 |
|---|---|
| 2015年12月31日以前 | 旧制度:財産取引所得税、ご自身の所得税申告に合算 |
| 2016年1月1日以降 | 新制度:房地合一税(プレセール契約を含む) |
お問い合わせページから詳細をお送りいただければ、担当者がこれらの点を確認します。旧制度と新制度の違いもご覧ください。
当社の見解: 相続が続いたご家庭は、適用範囲の異なる3つのルールを覚えておいてください。制度は1世代前で判断します。保有期間は初代まで通算できます(祖父から父、父から子)。取得費は1世代前までしかさかのぼれません(父から子)。これを混同すると税額を誤ります。
節税1:保有期間を通算する
新制度では、相続人は被相続人の保有年数を通算できます。相続が続いた場合、2023年11月2日の財政部解釈により、それ以前のすべての保有者の期間を、税率と6年の自用住宅要件の両方について通算できます。例:父が9年保有し、あなたが相続して1年後に売却すれば通算10年、税率は45%ではなく15%です。
| 通算した保有期間 | 税率 | 典型的なケース |
|---|---|---|
| 2年以下 | 45% | 被相続人が最近購入し、相続人がすぐに売却 |
| 2〜5年 | 35% | 通算してもまだ短い。時期を決める前に試算を |
| 5〜10年 | 20% | 相続住宅の多くが該当 |
| 10年超 | 15% | 数十年保有した実家。最も多いケース |
税率とルールの全体は房地合一税にあります。
節税2:NT$4,000,000の自用住宅非課税枠
要件を満たせば、譲渡益NT$4,000,000までは非課税、超過分はわずか10%で、長く保有した実家なら保有期間別の税率より有利なことが多いです。要件は、ご本人、配偶者または未成年の子が6年間継続して戸籍(戶籍)を置き実際に居住していること(被相続人の戸籍・居住期間も通算可)、売却前6年間に賃貸・営業使用がないこと、過去6年間に優遇を利用していないことです。自用住宅のNT$400万非課税枠をご覧ください。
当社の見解: 調査は実際に行われます。税務署は水道・電気・ガスの使用量、建物の入退館記録、請求書の送付先、家族の通院先や通学先まで照合します。戸籍だけで実際に住んでいなければ要件を満たさず、優遇は加算税とともに取り消されることがあります。
外国籍の方へ: 非課税枠は戸籍が前提で、外国籍の相続人の多くは戸籍を持っていません。通算した保有期間の税率を前提に計画し、ご自身のケースの扱いは当社にご確認ください。
建物のない相続土地
建物のない相続土地にも房地合一税がかかります。法律は「家屋と土地」を対象としており、保有期間通算に関する2023年11月2日の解釈も同様に適用されるため、45%から15%の税率表は同じです。違いは2点です。建物がなく居住がないため、NT$4,000,000の非課税枠は通常使えません。また、土地増値税は相続時には非課税ですが、後に売却する際に、相続開始時の公告土地現在価値を基準に課税されます。
当社の見解: 「相続した土地は土地増値税が非課税」と読んで、後の売却も非課税だと思い込む方が多いのですが、非課税なのは相続による移転だけです。売却時には所得税と土地増値税の2つの納税が発生します。ただし所得税の課税標準からは土地増値の金額が差し引かれるため、同じ利益に二重課税はされません。
取得費:何が認められるか
相続:相続時の家屋評定現在価値と公告土地現在価値の合計、または相続時の住宅ローン残高のいずれか高いほうで、後者のほうが有利です。配偶者間の贈与:元の取得費を引き継ぎ、保有期間も通算されます。通常の贈与:贈与日時点の評価額(納めた贈与税は取得費に含まれない)で、後の売却時の税額は通常高くなります。不動産の贈与税をご覧ください。
計算例:売却価格NT$20,000,000、相続時の評価額NT$3,000,000、控除できる費用NT$500,000、土地増値の金額NT$800,000、通算保有10年。課税所得 ≈ NT$15,700,000、税率15%で税額 ≈ NT$2,355,000。自用住宅優遇を適用する場合は、先にNT$4,000,000を差し引き、残りに10%を課税します。
相続・贈与・生前売却の比較
| 方法 | メリット | デメリット | 向いているケース |
|---|---|---|---|
| 相続 | 現時点で最も簡単、遺産税の免税額が大きい | 子の取得費が低く、後の売却で重く課税 | 長期の自己居住、または旧制度の不動産 |
| 贈与 | 毎年の贈与税免税額を年ごとに使える | 総税額は通常高め | 特殊な資産計画、精密な試算が必要 |
| 生前売却 | 子の将来の取得費 = 時価、転売時の税が低い | 親が今、税を負担 | 子が確実に売却し、親に負担能力がある |
贈与税には年間の免税額がありますが、通常の贈与では土地増値税に自用住宅税率が使えないことが多く、贈与税だけを計算した家族は相続より多く払うことがよくあります。両方の税金を試算してから決めてください。
登記費用と遺産税
登記費は家屋評定現在価値と申告地価の合計の0.1%に、権利証1通あたりNT$80を加えた額です。家屋NT$1,000,000、土地NT$3,000,000なら約NT$4,000です。相続は土地増値税と契税が非課税です。実際の負担は遺産税と、移転登記を担う国家資格者である地政士(代書)の報酬です。遺産税にはNT$13,330,000の免税額と各種控除があるため、一般的な家庭の多くは納税額がありませんが、申告して免税証明書を取得する必要はあります。基準を超えると税率は10%、15%、20%です。期限、控除、延滞時の過料は相続登記にまとめています。
30日以内の申告
完成済みの家屋や土地は移転登記の翌日から30日以内、プレセール契約は権利譲渡から30日以内に申告します。損失や非課税の場合も申告が必要です。売買契約書と領収書、遺産税の完納証明または免税証明、相続を証する書類、取得費と費用の書類、土地増値税の納付書、自用住宅優遇や重購退税の書類をご用意ください。
よくある質問
いつから売れますか?
登記が済み遺産税を納めればすぐに売れます。2つの6か月期限(登記と、3か月延長可能な遺産税申告)に注意してください。税率15%から45%は時期で決まります。
相続した住宅は必ず新制度ですか?
いいえ。被相続人の取得日によります。2015年12月31日以前なら旧制度、2016年1月1日以降なら新制度で、登記日で判断します。
保有期間はどこまでさかのぼれますか?
相続が続いている場合、初代までさかのぼれます。ただし取得費は1世代前までです。
建物のない相続土地も家屋と同じ扱いですか?
時期の考え方と45%から15%の税率表は同じです。NT$4,000,000の非課税枠は通常使えず、売却時に相続時の公告地価を基準とした土地増値税がかかります。
30日以内の申告を忘れたら?
追徴税と過料が科されます。まだ発覚していなければ自主的に申告すれば過料を避けられます(利息はかかります)。損失や非課税の場合も申告は必要です。
まとめ
売れるかどうかは登記次第、手元に残る額は時期次第です。通算保有期間を確定し、自用住宅優遇を検討し、取得費の書類をそろえましょう。同じ住宅でも税額が数百万台湾ドル違うことがあります。権利証と戸籍資料をお持ちいただければ、10分でお答えできます。お問い合わせください。
