古いマンションを貸している林さんは、毎年同じ質問をされます。「貸し方で本当にそんなに税金が変わるの?」変わります。それも少しではありません。同じ物件、同じ家賃でも、一般の賃貸として課税されるか、公益出租人または社宅包租代管(社宅包租代管、社会住宅のサブリース・管理委託)の身分で課税されるかで、年間の税額は5倍以上違うことがあります。
このガイドでは、同じ家賃の数字を使って、3つの身分の2026年のルールを計算します。実際の選び方は3つの貸し方をご覧ください。
3つの重要な数字
- 年NT$180,000が非課税:公益出租人と社会住宅の家主が対象。1物件あたり月NT$15,000です。
- 必要経費率60%:社宅包租代管の場合。3つの中で最も高く、節税効果も最大です。
- 房屋税と地価税が自住用の税率:公益出租人と社会住宅の家主の両方が対象。
財政部(財務省に相当)の民国114年(2025年)不動産賃貸の必要経費基準と住宅法第15条・第23条(住宅法第 15、23 條)に基づき、2026年7月に更新しました。
3つの身分の比較
違いは2つに集約されます。非課税枠と必要経費率です。一般の家主にはどちらの優遇もありません。公益出租人は非課税枠を得ます。社会住宅の家主は同じ非課税枠に加えて、高い経費率を得ます。
| 身分 | 非課税枠(1物件・月あたり) | 必要経費率 | 房屋税/地価税 |
|---|---|---|---|
| 一般の家主(自分で貸す) | なし | 43% | 一般税率 |
| 公益出租人(入居者の家賃補助が承認されると自動的に認定、または申請) | NT$15,000 | 43% | 自住用とみなす(房屋税約1.2%、地価税約2‰) |
| 社宅包租代管(弱者世帯に貸す) | NT$15,000 | 60% | 自住用とみなす(房屋税約1.2%、地価税約2‰) |
当社の見解: 多くの家主は「包租代管」と聞くと、月NT$6,000の非課税枠と53%の経費率を思い浮かべます。それは租賃住宅市場発展及管理条例第17条(租賃住宅市場發展及管理條例第 17 條)に基づく一般の入居者向けの通常の仕組みで、優遇は小さめです。ここで比較している社会住宅の仕組みは住宅法第23条に基づき、経済的・社会的弱者世帯に貸すもので、公益出租人と同じ月NT$15,000(年NT$180,000)の非課税枠があります。違いは経費率が60%対43%であることですが、事業者と契約し、入居者が弱者世帯である必要があります。
外国籍の方へ: この2つの身分で適用される自住用の房屋税・地価税の税率は、通常、所有者または家族の戸籍(戶籍)が必要です。また公益出租人の認定のきっかけとなる家賃補助は国内向けの制度です。外国籍の所有者は、これらの税率が適用されると考えないでください。一般税率を前提に計画し、お問い合わせページからご相談ください。
一般の家主:経費率43%
一般の家主には非課税枠がありません。家賃収入に57%を掛け(43%を必要経費として控除)、総合所得税に合算します。領収書がなくても財政部の一律43%が適用され、請求書は不要です。住宅ローンの利息、修繕費、房屋税、地価税などの実際のコストが家賃の43%を超えるなら、実額で申告したほうが節税になります。
計算例:林さんの家賃は月NT$20,000、年NT$240,000です。43%の控除を使うと、NT$240,000×57%=NT$136,800が賃貸所得。所得税の限界税率12%なら、NT$136,800×12%=約NT$16,416の税額です。
当社の見解: 購入後1年目は住宅ローンの利息、リフォーム、仲介手数料がかさむので、通常は実額申告のほうが得です。コストが下がる2年目からは、43%の標準控除に戻しましょう。毎年選び直せるので、固定ではありません。
公益出租人:入居者が補助を受ければ認定
入居者が家賃補助を申請して承認されると、地方政府は家主を公益出租人として認定し、別途の申請は不要です。月NT$15,000(年NT$180,000)の非課税枠が適用されます。入居者を待たずに、家主が市政府へ直接申請することもできます。
計算例:同じく月NT$20,000、年NT$240,000。まずNT$180,000の非課税枠を差し引き、NT$240,000-NT$180,000=NT$60,000。次に43%の経費を差し引き、NT$60,000×57%=NT$34,200が賃貸所得。12%なら、NT$34,200×12%=約NT$4,104の税額で、一般の家主のNT$16,416より約4分の3少なくなります。
認定されると、房屋税は自住用の税率(約1.2%)、地価税は自用住宅用地の税率(約2‰)で課税されます。事業者との契約が不要で、それでいて大きく節税できる、中間の選択肢です。詳しくは公益出租人ガイドをご覧ください。
当社の見解: 家主が最も嫌がるのは、たいてい税金よりも手続きが1つ増えることです。公益出租人は政府が直接認定するので、家主は何もする必要がありません。ただし、賃貸借契約書に無効な「補助申請禁止」条項を入れていないことが前提です。
社宅包租代管:経費率60%、ただし事業者が間に入る
この仕組みでは、家主が物件を包租代管の事業者に委託し、事業者が経済的・社会的弱者世帯に貸します。住宅法第23条により、3つの中で最も高い60%の必要経費率が適用されます。非課税枠は同じ月NT$15,000(年NT$180,000)です。違いは、非課税枠を超えた家賃のうち所得となるのが40%(100%-60%)だけで、公益出租人の57%(100%-43%)と比べて17ポイントの差があることです。
一般の世帯に貸す場合は、第17条に基づく通常の包租代管となり、月NT$6,000が非課税、NT$6,000〜NT$20,000の部分は経費率53%、NT$20,000を超える部分は43%です。
計算例:NT$240,000-NT$180,000=NT$60,000。NT$60,000×40%=NT$24,000が賃貸所得。12%なら、NT$24,000×12%=約NT$2,880で、一般の家主のNT$16,416より80%以上少なくなります。
代償として、家賃は通常相場より低く(実務上は約80〜90%)、入居者の管理は事業者が行うため、家主は入居者を選んだり家賃を直接受け取ったりできません。管理の手間から解放され、節税を最大にしたい家主に向いています。自分で入居者を選び、家賃を調整したいなら、一般の家主か公益出租人のほうが合うかもしれません。
NT$180,000の非課税枠は、公益出租人(住宅法第15条)と弱者世帯向けの社会住宅賃貸(第23条)で共通の1つの枠です。
当社の見解: 手間を減らしたい複数物件の家主には社宅包租代管が向いています。1物件で入居者と家賃のコントロールを保ちたい家主には、たいてい公益出租人が最適です。事業者は不要で、それでも税金は半分以上減ります。
よくある税金の落とし穴
- 家賃の未申告。 国税局は内政部の家賃補助システムや水道光熱のデータと照合できます。発覚すれば追徴課税と罰金があり、遡及は最長5年。悪質な場合は税捐稽徴法第41条(稅捐稽徵法第 41 條)により刑事責任も加わります。
- 「家族に貸せば税金はかからない」 は誤りです。家賃を受け取っている限り、所得税法第14条第1項第5類(所得稅法第 14 條第 1 項第 5 類)により財産賃貸所得となります。違うのは身分だけです。
- 自住用の房屋税・地価税の税率は申告した用途次第。 対象は公益出租人と社会住宅の家主だけです。用途があいまいな一般の賃貸は、より高い非自住用の税率を課されることがあり、通常は遡って訂正されません。
申告のコードと期限は家賃収入の申告、税務調査の仕組みは家主への税務調査をご覧ください。
よくある質問
3つの身分でどのくらい違いますか?
年間家賃NT$240,000、税率12%の場合、一般の家主は約NT$16,416、公益出租人は約NT$4,104、社会住宅の家主は約NT$2,880です。後の2つは月NT$15,000(年NT$180,000)の非課税枠を共有し、社会住宅のほうが経費率が高くなっています(60%対43%)。
公益出租人の身分は自分で申請しなければなりませんか?
必ずしもそうではありません。入居者の家賃補助が承認されれば、地方政府が家主を直接認定します。家主が市政府に申請することもできます。どちらの方法でも構いません。
必要経費率60%とはどういう意味ですか?
NT$180,000の非課税枠を超えた家賃のうち、課税される賃貸所得となるのは40%だけで、60%は経費とみなされます。公益出租人の57%(経費率43%)より課税ベースが低くなります。
家族や従業員から受け取る家賃も申告が必要ですか?
必要です。家賃を受け取っている限り、関係にかかわらず所得税法上は財産賃貸所得となります。
家賃収入を申告しないとどうなりますか?
税務署は家賃補助システムや水道光熱のデータと照合できます。追徴課税に加えて罰金があり、遡及は最長5年、悪質な場合は税捐稽徴法による刑事責任もあります。
公益出租人になると房屋税と地価税は変わりますか?
変わります。申告した用途が実際の用途と一致していれば、房屋税は約1.2%、地価税は約2‰になります。
まとめ
まず非課税枠、次に経費率を計算すれば、選択ははっきりします。お問い合わせページから家賃と貸し方をお知らせいただければ、差額を試算します。
