権利証には30坪とあるのに、玄関の内側は20坪しかない。台湾で初めて家を買う方の多くが同じ疑問を抱きます。だまされたのでは?たいていはそうではありません。台中の新しい再開発地区では、エレベーター付き建物の公設比が30%を少し超えるのはごく普通です。坪(ピン、約3.3㎡)は面積の単位で、公設比とは登記面積のうち、自宅の玄関の内側ではなく、ロビー、階段、エレベーターホールなど共用部分が占める割合のことです。
詳しく見る前に、三つの目安です。
| 建物の種類 | 一般的な公設比 | 備考 |
|---|---|---|
| 近年の高層エレベーターマンション | 30〜35% | 市場でよく見られる範囲で、法定の数字ではない |
| エレベーター付き中層(電梯華廈) | 15〜25% | 多くは10階以下 |
| 法定上限 | なし | 現行法に公設比の上限を定めた条文はない |
範囲は市場での観察に基づき、法的な要点は内政部の公告によります(2026年9月更新のデータ)。
結論:四つの要因が積み重なっています
公設比が高いのは、だましであることはほとんどありません。階段やエレベーターホールを広げる避難規定、住戸数の少ない高層建物、開発業者が増やす共用施設、そして数字を以前より高く見せる登記制度の変更。この四つが重なった結果です。
理由1:2005年7月以降の避難規定
8階以上の建物には直通階段を2か所設けなければなりません。これが新築高層が30%を超える最大の理由です。この規定は建築技術規則・設計施工編第95条によるもので、民国94年(2005年)7月から施行されています。高層建物には非常用エレベーターや排煙室も必要です。それ以前に建てられた高層の多くは20%台、以降のものの多くは30%超です。
理由2:高層化とワンフロアの住戸数減少
エレベーター、階段、エレベーターホール、機械室は、ワンフロアに2戸でも8戸でも必要です。共有する戸数が少ないほど、1戸あたりの負担は増えます。仮にワンフロアのエレベーターホール、階段、エレベーターの合計が25坪、各住戸の室内面積が25坪とします(そのフロアのみで計算)。
| ワンフロアの戸数 | 1戸あたりの負担 | この項目だけの公設比 |
|---|---|---|
| 8戸 | 25÷8=3.13坪 | 約11.1% |
| 4戸 | 25÷4=6.25坪 | 20% |
階段もエレベーターも同じなのに、4戸のフロアは負担が2倍になります。
理由3:開発業者の共用施設、役に立つか水増しか
ロビー、ジム、プール、多目的室をどれだけ造るかは開発業者の判断です。同じ規定の新築高層2棟でも大きく差が出ることがあり、たいていその差はここから生まれます。問題は共用部分の多さではなく、お金を払う施設を実際に使うかどうかです。
| 共用部分の種類 | よくある例 | 判断のポイント |
|---|---|---|
| 毎日使う | エントランスロビー、宅配ボックス室、ごみ置き場 | 面積が小さく費用対効果が高い |
| 世帯による | ジム、読書室、キッズルーム | 使うなら価値がある |
| 利用が少なくなりがち | プール、宴会場、カラオケ室 | 面積が大きく維持費も高い |
共用部分の費用は購入時に一度払い、その後も維持のための管理費を毎月払い続けます。
当社の見解: 築年数の経った団地では、プールやカラオケ室が閉鎖されるのは珍しくありません。施設が閉鎖されても、支払った坪数分のお金は返ってきません。これは統計ではなく、実務上の注意喚起です。
理由4:登記制度の変更で数字が高く見える
民国107年(2018年)1月1日以降に建築許可を申請した建物では、雨遮(雨遮、窓の上の庇)や軒が登記されなくなりました。分母が小さくなるため、物理的な空間は同じでも公設比は上がります。根拠は内政部が解釈する地籍測量実施規則第273条です。同じ住戸で比べると:
| 登記制度 | 主建物+附属建物の面積 | 共用部分 | 公設比 |
|---|---|---|---|
| 旧制度(雨遮を登記) | 21.5坪(雨遮1.5坪を含む) | 10坪 | 31.75% |
| 新制度(雨遮を登記しない) | 20坪 | 10坪 | 33.33% |
まったく同じ住戸なのに、公設比は31.75%から33.33%に変わります。新しい物件は制度上わずかに高い数字になるので、比較する前にこの分を差し引いて考えてください。
妥当な公設比は?
同じ種類・同じ時期の建物どうしで比べましょう。新築のエレベーター高層なら30〜35%が普通で、35%を超えたら理由を尋ねるべきです。下の表は法律ではなく市場の経験値です。
| 建物の種類 | 一般的な公設比 |
|---|---|
| 透天厝(一戸建て) | 約0〜5% |
| エレベーターなしのアパート(公寓) | 約5〜15% |
| エレベーター付き中層(華廈) | 約15〜25% |
| エレベーター高層、2005年7月以前の許可 | 約20〜30% |
| エレベーター高層、2005年7月以降の許可 | 約30〜35% |
| 狭い敷地で共用施設の多い高層 | 35%以上 |
三つの質問をしてください。駐車場の面積は除かれているか。駐車場を含んだままの数字は比較できません。同じ時期の似た団地と比べてどれだけ高いか。そして上乗せ分のうち、実際に使うのはどれだけか。公設比が低ければ良いとも限りません。古い階段式アパートは共用部分が少ない分、エレベーターも管理もありません。
計算方法:計算式と例
駐車場は共用部分ではないので、分子と分母の両方から除きます。
公設比=共用部分の坪数÷(権利証の総坪数-駐車場の坪数)×100%
共用部分の坪数=権利証の総坪数-駐車場の坪数-主建物の坪数-附属建物の坪数
例:権利証の総面積42坪、駐車場9坪、主建物19.5坪、附属建物2.4坪。
共用部分=42-9-19.5-2.4=11.1坪。公設比=11.1÷(42-9)=33.64%。
建物所有権状(建物所有權狀、権利証)または建物登記簿の謄本には、主建物、附属建物、共用部分の面積が別々に記載されています。平方メートルで表示されている場合は0.3025を掛けると坪になります。お問い合わせページから数字をお送りいただければ、担当者が試算します。公設比から逆算して、バルコニーなどの附属部分を含む室内面積を試算することもできますが、常に登記上の数字が優先します。
比較は権利証の坪単価ではなく、実際に使える坪単価で
2軒のどちらが割高かを判断するには、実使用面積の単価=(総額-駐車場価格)÷室内坪数を使います。下の2軒はいずれもNT$12,000,000で、駐車場はありません。
| 項目 | A:新築エレベーター高層 | B:エレベーター付き中層 |
|---|---|---|
| 権利証の面積/公設比 | 30坪/33% | 27坪/20% |
| 室内の実使用坪数 | 20.1坪 | 21.6坪 |
| 権利証の坪単価 | NT$400,000 | NT$444,400 |
| 実使用坪単価 | NT$597,000 | NT$555,600 |
権利証の坪単価ではAが安く見えますが、実使用坪単価ではBのほうが安く、室内も1.5坪広くなります。
政府は規制するの?
2026年9月時点で、現行法に公設比の上限を定めた条文はなく、台湾は実使用面積による表示制度にも移行していません。2025年9月、内政部は「虚坪改革」(虛坪改革)を発表し、三つの方向性を示しました。一般のエレベーターを容積率の計算から除外すること、管理委員会の使用スペースに上限と下限を設けること、そして駐車場を専有部分とし、駐車場を持たない買主が車路を共有しなくて済むようにすることです。開始日は内政部の公告に従い、その日以降に許可を申請する物件に適用されます。市場に出ている既存住宅の登記面積は変わりません。
公設比を自分で確かめる三つの書類
誰かの言葉を鵜呑みにする必要はありません。建物登記簿の謄本には共用部分の面積があり、持分を掛ければあなたの共用部分の坪数が出ます。建物測量成果図(建物測量成果圖)では、附属部分のうちどれだけが雨遮かが分かります。不動産説明書(不動產說明書)には各面積と駐車場の登記方法が記載されています。説明書のその他の内容は申込み書類の解説をご覧ください。
よくある質問
公設比はなぜこんなに高いのですか?
理由は四つです。2005年7月以降、8階以上の建物には直通階段が2か所必要になったこと、ワンフロアの戸数が少ないほど共有する人が減ること、開発業者がレジャー施設を加えること、そして2018年以降の新しい許可では雨遮が登記されず分母が小さくなったことです。
妥当な公設比は?
同じ種類・同じ時期の建物で比べてください。市場の経験値では、階段式アパート約5〜15%、エレベーター付き中層約15〜25%、2005年7月以降に許可されたエレベーター高層約30〜35%。35%を超えると高めです。
どう計算しますか?
公設比=共用部分の坪数÷(権利証の総坪数-駐車場の坪数)×100%。先に駐車場を除いてください。
法定の上限はありますか?
ありません。2026年9月時点で現行法に公設比の上限を定めた条文はなく、内政部の改革でも上限は設けられていません。
まとめ
避難規定と建物の高さから生じる分は避けられません。精査すべきは開発業者が上乗せした分です。謄本がお手元になければ、団地名と住所を添えてお問い合わせください。当社で計算します。その他の確認項目は内覧チェックリストと、中古・予約販売・新築の比較のガイドをご覧ください。
